復帰後、7試合で3HRと完全に開花を感じさせる中田。何で急にこんなにも打てるようになったのか?
打撃フォームを見てみても大きく変わった所はないし、体調がすこぶる良いかと言えば決してそうでもない。
そんな中田が、最近急に打てるようになって来た。
なぜ?
技術的にここは変わったなという所もあるのはあるのですが、今回はそれよりも強く感じた部分があるので、その一点に絞って紹介したいと思います。
イメージと動きのギャップが少なくなった
野球選手が言う「調子の善し悪し」というのは、「イメージと動きのギャップ」だと私は考えています。
分かりやすく言うと、調子がいい選手とというのは、イメージ通りに体が動く。それに対して、調子が悪い選手と言うのは、イメージと実際に動きに大きな差があるのだと思います。
簡単な例で想像してもらいたいのですが、運動会のかけっこでよく転んでいるお父さんがいますよね。あれは、イメージと動きのギャップが大きいモノの典型で、頭の中では昔のような素晴らしいフォームで走っているつもりなのですが、実際の体はそれについてきていない。なので、転んでしまう。
スポーツ選手の場合、そこまで大袈裟ではないですが、体に疲労が溜まっていたり、どこかに故障がある場合などは、イメージ通りに体が動かなくて、そのギャップが大きくなる。そして、調子が悪いという表現になるのです。
中田の場合もこれに当てはまると思います。
キャンプからほぼ休みなしで飛ばしに飛ばして練習に取り組んできた。さらに、その頃からすでに左膝には軽い痛みがあった。人間のイメージというのは勝手なもので、常に自分がMAXに良かった頃の事が頭に浮かんでくるものです。
中田も、実際には疲労や痛みでMAXの動きが出来ないにも関わらず、MAXの頃のイメージが常に頭にあった。なので、思ったような結果が出なかったのだと思います。
不調の春先に中田はよく、「なぜか速いボールに差し込まれてしまう」とか「1球でボールを仕留めきれない」などという言葉を口にしていたのを覚えてませんか?
自分の中では差し込まれないタイミングでバットを振っている、さらに、仕留めた!と思ってバットを振っている、しかし、結果が思った通りにならない。これは正しく、中田のイメージと実際の体の動きに多少の誤差があった為、思った通りにならなかったのだと思います。
しかし、今の中田は違う。
恐らく、自分のイメージとほぼ同じような体の動きが出来ていると私は思います。ケガで休養中に溜まっていた疲労も一気に抜けたと思いますし、膝の不安がほぼなくなった。さらにはこの間、体幹(体の中心)や下半身の強化に務めたとも言ってますので、今まで自分が持っていたイメージに近いスイングが出来るようになったのだと思います。
先程の「なぜか速いボールに差し込まれてしまう」とか「1球でボールを仕留めきれない」という話で考えてみると、今の中田は、ストレートが来た!と思って振ってみると自分が思ったポイントでボールが打てている、さらには、自分が思った起動でバットがちゃんと出てきているのだと思います。
構えの時にバットを少し寝かしているととか、グリップの位置を以前よりもピッチャー側にしたとか、技術的な面でも以前との違いは多少ありますが、私はそんな事よりも今回の中田の好調っぷりはイメージ通りに体が動かせるようになった事、これが大きいと思います。
最後に非常に良いスイングをしている中田の今シーズン第二号のHR動画がありましたので掲載します。楽な形で綺麗なスイングをしていますよ。
これも2球、遅いカーブが続いた後のストレートですから、いくら甘いコースに来たとしても以前の中田なら詰まってバックネット方向へのファールにしてしまってました。それがこの完璧な当たり。しかも、エース級が投げるストレートですから。
もう本当に中田は完全開花!と言ってもいいんじゃないでしょうか。
期待できますね。
8月 14th, 2010 at 14:04:08
[...] 好不調の定義は、以前「中田の調子が非常に良い」という記事で紹介した、自分のイメージと実際の動きのギャップだと私は思うのですが、一流の打者になればなるほど、この好調期間 [...]
2月 18th, 2022 at 0:13:17
2weakling
9月 19th, 2022 at 17:40:15
1critter
1月 27th, 2023 at 16:28:43
1accusing