大阪桐蔭強い！北陽も相手にせず　決勝進出

Written on 7月 29th, 2007 at 10:09 pm by シンキチ

大阪桐蔭が３年連続の夏の甲子園出場に、王手をかけた。先発した中田翔（３年）が初回、今夏初めて失点し、北陽に先制を許したが、３回に逆転。中押し、だめ押しで、１２－１で大勝した。

大阪桐蔭の強さは半端じゃない。この日も中田からは快音が聞こえなかったが、それでも１２得点と打撃で強豪北陽を圧倒した。

春の大阪大会では北陽相手に全く打てずに完敗を喫した大阪桐蔭であったが、春から夏にかけて２校の実力差は大きく開いていた。北陽もここまで危なげない戦いぶりで、大阪大会を勝ち上がってきて今年は中田率いる大阪桐蔭から夏の切符をもぎ取れる位置までチーム力が上がってきていた。しかし、結果は中田の存在感、大阪桐蔭打線の威圧感に圧倒されてしまい、勝つことが出来なかった。やはり、今年の桐蔭は頭２つ他校から抜けている。

さて、明日の決勝戦だが対戦相手は去年と同じ、金光大阪。お互い手の内も知っているだけに互いの弱点を突いていく試合展開になるはずだ。金光大阪の植松はメジャーも注目の快速左腕で中田に対しても通算８打席の対戦で４三振を奪っており、中田封じには絶対的な自信を持っている。昨年の夏の決勝でも植松は中田を４打数無安打３三振と完璧に抑えている。現在、絶不調の中田にとっては本当にしんどい相手ではあるだろう。参考までに去年の対戦の一部を見てください。

植松の特徴はまず彼のその長い腕から来る、伸びのあるストレートである。球速こそ去年のVTRである為１３０キロ台だが、桐蔭の各バッターがみんな振り遅れている。さらに、高めストレートにみんな手が出ている点から相当なボールの切れも想像できる。今年は球速も１４０キロ台に乗っているようなので打席内では本当に早く見えるだろう。それに加えて植松は大きなカーブを投げる。本人はもしかするとスライダーだと思って投げているかもしれないが球速もぐっと落ちているのでやはりカーブにと呼べるだろう、このカーブが植松のストレートをさらに早くみせている。まあ、タイプ的に言えば巨人の内海のような投手だろう。

こう考えると植松攻略はかなり難しそうだが、やはりまず第一は相手の制球力を見極める事が必要だろう。どうしても、今大会でも植松は制球を乱し失点しているケースがある。なので、まずは高めにくる早い球やボール球には絶対に手を出さない事、これが第一である。その上、チームで一丸となって相手の得意のボールをつぶしてしまうというのが常道だろう。このケースはゲームの序盤に植松のカーブをたたいてしまってストレート主体の投球をさせるように仕向けていく事も大事であろう。そうすると、試合の中盤から後半にかけてはっきりとした狙い球が絞れるようになるだろう。

植松は明日の試合、中田を抑える事にかなりの力を注ぐであろう。しかし、今日の試合を見てみても分かると思うが、大阪桐蔭は中田を抑えるだけで勝てるチームではない。むしろ、中田の強大な存在感に目を奪われ、その前後バッターやホッとしたくなる下位打線に痛打をされ、中田に辿り着くまでに２，３点取られているケースが多い。これは、桐蔭と戦いなれた植松は熟知していると思うが試合になるとどうしてもこの点がみえなくなってしまう。大阪桐蔭打線は中田の大きな影に隠れがちだが山口も生島も丸山も岡田も他校では十分に４番を張れるバッターである。

明日の試合は、勿論中田の一発で試合が決まれば最高の形だが、中田の前後のバッターにも試合を決めるようなチャンスが多く回ってくると思う。中田を含めクリーンアップは少ないチャンスをいかに活かし、勝ちを決めるが大事になってくる。でも本音としては決勝での中田のホームランは見たい気がする。あまり、私が期待の記事を書くとなぜか中田が打ってくれないのでこのくらいにしておくが影ながら中田のホームランに期待をしておく。